それから私にプロポーズ

二階堂高嗣くんに魅了され戸塚くんも好きになりどっぷり浸かった沼から少しずつ生還してきた、ジャニーズからの卒業を目論んでいるモラトリアム期の20代。

わたしの好きなひと。

 

私には好きな人がいます。その人を、仮にAくんと呼びます。

Aくんは小さいころからやんちゃで、いたずらしすぎて女の子を泣かせちゃうような、そんな男の子でした。それが原因で幼稚園をいくつも転々としたそうです。目立ちたがり屋で、じっとしていられない性格だったAくんは、絶対やるなよと言われるとやりたくなってしまう性格。火災報知機のボタンを押してしまったこともあります。

とっても元気で風邪すらひかなさそうなAくんなのですが、小学1年生の頃は身体が弱く入院していたそうです。なので小学校の入学式も経験しておらず、「おはようございます」の挨拶も教えてもらわないままに、小学校生活が始まってしまいました。だからAくんはもう一度学生生活をやり直せるならば、小学1年生からやり直し、すべてを一から体験したいそうです。身体の弱さも克服してからは、とにかく暴れん坊でスポーツばっかりしていたAくん。彼の転機は小学4年生の頃にやってきました。Aくんの当時の将来の夢は「納豆」や「車のタイヤ」になることでしたが、この転機により大きく将来が変わることになります。

 

小学校を卒業し、中学生になったAくん。小学校の友人がそのまま同じ中学校へ入るため、最初はみんなと仲良く学生生活を送っていたそうです。しかし、中学1年生の後半くらいから、突然誰も話してくれなくなり、友達の少ない学生生活を送ることになりました。クラスで1日誰とも口を交わさない日もあったり、クラス内にできるグループのどこにも所属できず、つらかったけれどただひたすら耐えていました。寂しさを口にできず、「子供だな~こいつら」と周りを見下すことでしか自分を保てなかったAくんは、少しばかりゆがんでしまったと言います。多くをしゃべらず、笑わなくなり、とことんかっこつけるようになるのです。手を抜くことや反抗すること、二枚目路線を目指すことで、誰かに構ってもらいたかったのかもしれません。

そんなAくんを救った存在は、5歳年上の血のつながりのないお兄さん(Bくん)でした。ゆがんでいたAくんに対し、嫌われることを覚悟で真正面から誠実にぶつかってくれたのがBくんでした。「お前は一人じゃない」と、真っ直ぐに向き合ってくれたのです。しかし当時のAくんは屈折していて、自分のことを最強だと思っていて、すぐにBくんの言葉を受け入れることができませんでした。そして場は殴り合いへと発展し、最後にはお互い泣きながら話し合っていました。この話し合いがAくんの二度目の転機となります。

 

そして2010年、Aくんに最大の転機がやってきます。

 

当時AくんとBくんは同じ7人組のチームに所属していました。あるとき7人のうち5人だけが活動をし、Aくんともう一人のみが活動しないことがありました。個人での活動や数人での活動があっても、ここまで顕著な分けられ方をしたのは、この時が初めてでした。

Aくんにとってやっと見つけた居場所なのに、「今の俺じゃダメなんだ」と思い知らされるきっかけとなったようです。その当時のことをAくんはこう語ります。

毎日、めっちゃ泣いてましたもん。ドラマとかで泣きながら家を飛び出すシーンってあるじゃないですか。あんなの、現実じゃぜってーねーだろって思ってたら、自分がなりましたからね。家にいても、ふと思い出すと泣けてきて、家飛び出して。もうどこにいるのかもわかんないくらい、泣きながら歩いて。

 そんな状況のAくんを救ってくれたのは、5歳年上の兄的存在、Cくんでした。仲間であるBくんを頼るわけにもいかなかったAくんにとって、Cくんの言葉だけが心の支えだったそうです。CくんはAくんに「お前は恵まれている。あと1年だけ頑張ってみろ」と伝えました。そしてその1年のうちに、7人での新たな活動が始まったのです。

Kis-My-Ft2として、7人でデビューすることが決まったのです。

 

めっちゃうれしかったですね。「あ、俺も入ってる」って。もし、キスマイがデビューできても、そこに俺はいないかもしれないって恐怖があったから。デビューが決まったあの瞬間、一生、忘れないです。

 

AくんとはKis-My-Ft2の2である、ニカちゃんこと二階堂高嗣くんです。一度目の転機はジャニーズに入所したこと。二度目の転機はBくんこと北山宏光くんに「仕事とは、グループとは」と真剣に話をされ殴りあった夜。そして三度目の転機は、舞台「少年たち」にKis-My-Ft2の二階堂くんと横尾くん以外の5人が出演したことです。その時二階堂くんを救ってくれた存在であるCくんが、元KAT-TUN田中聖くんです。

 

過去がなかったら今はない。ふざけてた時代、中途半端だった時代があったから、今の自分があるんだなって。失敗も挫折も、カッコ悪かった自分も、全部抱きしめながら、俺はこの先、ずっと笑ってようって思います。

 

そんなAくん…もとい二階堂くんが、真っ直ぐに仕事や人生のことを女の子に語りかける番組、それがキスマイBUSAIKU!?です。毎週木曜24:10~の放送でしたが、4月から月曜23:00~の放送に変わります。そこにはもうかつて二枚目路線を目指しかっこつけていたAくんの姿はありません。そこにあるのは真っ直ぐに等身大の自分で挑み続ける24歳の二階堂くんの姿です。一般女性からのたくさんの辛辣なコメントを受け、落ち込みながらも努力してきた結果が目に見えて成長に表れています。

 

振る舞いも、見た目も、どんどんかっこよく大人になっていく二階堂くんは、今がいちばんの伸び時だと感じます。成長を見逃したくないからJr.に担当を持つ方もたくさんいると思います。しかし二階堂くんにとっても同じくらい「今」が大切で、現在伸び盛りで驚くほど美しく成長していく二階堂くんを応援せずしていつ誰を応援するのでしょうか。

二階堂くんに担降りしてほしい、二階堂担が増えてほしい、そういう訳では決してありません。ただ、キスマイを知らなかった人や、ジャニーズに興味のない人の心に少しでも「二階堂高嗣」くんが残ればいいなぁと。覚えていただいて、成長を気に留めていただけたら嬉しいなと。そう思うのです。